「羽狛さん、戻ったよ。」
ネク君に一芝居を打つ為に平行世界に行っていたのだけど、つい向こうのネク君にも夢中になってしまって予定よりもこっちに戻るのが遅くなってしまった。
羽狛さん怒ってるかな…
ワイルドキャットを訪れると相変わらず閑散としているが、充満する挽きたてのコーヒーの香りで唯一営業中だと確認出来る。
しかしマスターの姿が見当たらない。
何故か歓迎する様にカウンター奥の僕の指定席に淹れたてのコーヒーが一杯用意されていた。
「羽狛さん?居るのかい?」
奥の厨房には人の気配がする。
「…ヨシュア、待ってたぞ。」
厨房から羽狛さんが顔を出す。
この時彼に対して不意に感じた違和感。
よく考えたら僕の本能の出したシグナルだったのかもしれない…
「ちょっと道草食っちゃったよ。遅くなってごめんね。」
そしてそのいい香りに誘われて少しずつコーヒーに口を付けていった。








闇に潜む獣








薄暗い室内で朦朧とした頭で思考を巡らせる。
ついさっきまで確かに自分は馴染みの場所に居て信頼する彼と談笑していたはずなのに。
オレンジ色の照明に包まれた部屋に唯一存在を主張する大きな黒いシーツのベッドに一糸纏わず沈められている僕。
手首は硬く冷たい金属のようなもので拘束されているし、この部屋に窓は無い。
唯一の出口はさっき彼が鍵を掛けた。
何より問題なのは自分の体が麻痺しているかの様に思い道理に動かせない。
指先一つすら鉛のように重かった。
薄い意識の中で何か薬を投与されたのではないか、と推理する。
当然これからされることも…
「まだ意識がはっきりしないか。それもつまらねぇな。」
羽狛さんの声が脳を揺さぶる様に反響していく。
彼の雰囲気に強い違和感を感じて、誰?と尋ねようとした瞬間。
左頬に強い衝撃を感じ一瞬視界に閃光が走った。
直後にずきずきと鈍い痛みを感じ殴られた事を悟る。
もう…僕痛いのは嫌いなのに。
事態は思ったより深刻なものになりそうだった。
倒れた僕の髪の毛を掴んで彼はまた数発僕を叩いた。
頭がぐらぐらして吐き気が胸に込み上げてくる。
こんな事続けたらまた意識失っちゃうのに、矛盾してるよ羽狛さん。
いつの間に唇を切ってしまったのだろう。口の中に血の味が充満して気持ち悪くて更に吐き気を煽った。
「うっ…ハァ…もう気が済んだかい?」
ひとしきり僕を痛めつけて彼は満足したのかその動作を止めた。
「何か勘違いしてないか?これから本番だぜ。」
ぐったりとした僕の足首を痛いくらい強く掴んで左右に大きく開かれ、腰を高く持ち上げられると陰部が彼の前に晒されてしまった。
これからされるであろう未知の拷問に比べれば羞恥心なんて大して煽られない。
寧ろ恐怖心がそれを掻き消していた。
それでも僕の頭はどこか冷静で未だに彼を分析する事を忘れてはいなかった。
この羽狛さんは確実にいつものあの人ではない。
だとすればどこかの平行世界の彼なのかな。
「う…何してるのっ?」
彼が不意に手にしたものに恐怖して僕の思考は中断された。
注射器に何かの液体を注いでいる。 
ただの暴力と強姦に終わるだけだと予想していたので自分の精神まで破壊されてしまうのではないかという恐怖に背筋が凍る。
「嫌だよっ…あ!」
「少し大人しくさせるだけだ。お前も痛いよりは気持ちいい方がいいだろう?」
肛門に冷たい無機質な感触が触れて中に細い針が注射されていった。
何かの液体が体内に注入されてその冷たさに身震いする。
それから彼が何かの道具を漁っている音がして僕は暫くベッドに放置されていると、じわじわとお腹の中が熱くなってきて肛門がひくひく痙攣しているのが分かった。
何これ…なんか変な感じだよ…
「ん…ハァっ…」
体内が疼いて仕方ない。
手足の先がやたら冷たくなって痺れているのに不思議と体は熱く火照っている。
ドラッグを直接腸に投入すると効き目が何倍にもなるって聞いた事あるけど…
一体何の薬を投与したんだろう…僕おかしくなったらどうしようかな。
いつの間にか勃起していて先端から自分でも驚くくらい薄い体液が流れていた。
「まさか子供の姿のお前に会えるなんて思わなかったなぁ。大体お前が全て悪いんだぜ?あんな奴に入れ込みやがって。」
何を言っているのか意味がさっぱり理解出来ない。
他の世界の僕は彼に何か酷い事をしたのかな?
いつもの能天気な羽狛さんと違ってこんなに狂気じみた羽狛さんにお目に掛かってしまうなんて。
今日は厄日かな…
いつの間にか殴られた痛みが遠のいていた。
さっきの薬には痛覚を麻痺させる効果があるらしい。
となると薬の危険度はかなり高いな…なんてやっぱりどこか客観的に分析していると、再び肛門に冷たいものが当てられて内部に埋め込まれた。
「うぁ…ちょっとっ…何…」
薬と一緒に注入されたローションの様なものが手伝って、入り口はずぶずぶとその無機質なものを飲み込んでいく。
あんなところに物を入れた事なんかあるはずもないので当然痛いものだと思っていたが、
やっぱり痛覚は麻痺している様で圧迫感しか感じない。
「中広げないと俺が犯せないだろ?」
嫌な笑いを含めて彼が言う。
犯すならさっさと済ませてよ!
こんな回りくどい変態じみた行為は僕の趣味じゃない。
すると突然中に入れられたものが機械的に振動した。
多分挿入されたのはバイブか何かの玩具の類いなんだろう。
お腹の中が痙攣しているみたいで酷く気持ち悪い。
すると次第にそれがくるくると僕の中で円を描いて回りだしたみたいで中を拡張するように掻き回された。
「ふ…あっ!…やめてよっ」
薬の効果で完全に変わってしまった体質はその不快感を次第に快楽に変えいった。
こんな状況でも常に気を張っていないと何をされるか分かったものではないのに。
しかし味わったことのない未知の快楽は強烈に全身を甘く震わせていき、同時に僕の理性を奪っていく。
冷静さを取り戻そうと理性の欠片に縋っても、頭がどんどん白紙になっていきやがて快楽に支配された。
最悪の状況だよ。
もう何も考えられない…このまま快楽に流されて僕は狂ってしまうのかな…
「んっ…あ…あっ!」
全く触れられてもいないのに自分でもびっくりするほど早く吐精感に見舞われて、気がつけば射精していた。
勢いよく吐き出された精液は僕の顔や髪の毛を汚していく。
気持ち悪い、なんて感覚にかまっている余裕はないほどすぐまた快楽に囚われてしまう。
「あっ…あっ…もう、それ、抜いてよ…おかしくなる…」
ろれつが上手く回らなくて、視界も靄が掛かってきた。
「お前の体はまだ欲しがってるみたいだぞ?」
彼が僕のペニスを指で弾いた。
さっき射精したばかりなのにまた勃起してしまったらしい。
すると彼が玩具を勢いよくピストンさせて中を強く擦るものだからまた強烈な甘い痺れが僕を支配してして狂わせていく。
「うぁ…あ!…やめてっ…」
またペニスが射精する準備を始める。
しかし根元を思い切り握り締められて半分だけイかされたようなもどかしい気持ち悪さを感じた。
逃げ場を失った熱が体中を駆け巡る。
心拍数がぐっと上がり心臓が早鐘を打っているようでこのまま壊れてしまうのではないか、と恐怖すら覚える。
生理的に涙が込み上げてきて僕の頬を濡らしているみたいで、空気に触れた水分がすうっと冷えていく。
度の過ぎた快感は最早拷問に過ぎない、と初めて悟った。
「イかせて欲しけりゃお願いしてみろよ、ん?」
にやにやと不快な笑みを浮かべた彼が僕の顔を覗き込む。
同じ人間でも環境が違えばこうも違った表情が出来るものなのか。
「うぅ…こんな、こと…なにが、楽しいんだい…」
上手く口が動けばもっと悪態をついてやりたいところだけどこの程度の反抗が精一杯みたいだ。
「あぁ?よくこの状況で反抗出来るな。まぁその方が面白いけどな。」
彼がまた何かを企んだ様に笑ったのでしまったと思った。
大人しく言う事を聞いていれば早く済んだのかもしれないのに、僕の性格上つい反発してしまう。
反発、というかぎりぎりのプライドかな。
すると彼は僕の体をベッドにうつ伏せにさせると何か布の様なもので猿轡みたいに僕の口を拘束した。
「んっ…ぐ…」
呼吸をするのが少し辛くなって息苦しい。
「余計な事を言う口は塞ぐのが一番だな。」
彼はうつ伏せになった僕の体を膝だけ立たせてバックから玩具で攻め続けた。
両手が拘束されているから体が支えられなくて僕の頭はシーツに深く食い込んでいく。
相変わらずペニスは開放してもらえないし余計呼吸は苦しいし、本当に死ぬんじゃないかとさえ思ってしまう。
元より生きて開放されるなんて保障はどこにもないのだけれど。
すると彼の気まぐれなのか根元の手が離れて今度は陰茎を扱き始めた。
「んんっ!…ふっ…うっ」
今まで散々焦らされた分射精に伴う快感は何倍も膨れ上がり僕は全身を震わせてまた大量に精液を放った。
もう焦点も定まらなくて眩暈みたいに視界もゆっくり回っていく。
このまま意識を手放せたらどれほど楽だろう、と思いながら目を閉じると髪の毛を強く引っ張られて無理やりベッドから顔を剥がされた。
「おい、意識あるか?今目覚めさせてやるよ。」
このまま昏睡状態になって知らない間に好きにしてくれればいいのに、なんて願いは脆くも打ち砕かれてしまった。
なんと彼は僕のこめかみにスタンガンを突き付けている。
流石に飛びかけていた意識も目を覚まして恐怖でぞっとした。
「んぐ…んっ…」
やめて、という声は口を拘束する布に空しく吸収された。
バチっと耳元で嫌な音がして目を閉じていたはずなのに目の前がチカチカする感覚がした。
頭部が電流で痺れて無理矢理意識を引き戻される。
瞬間激しい嘔吐に見舞われた。
「うっ…ぐっ…」
吐き気を紛らわす様にきつく口の布を噛む。
口の中が胃液のすっぱい味がして余計に吐き気を煽った。
「あぁ、すまねえな、ちょっと強すぎたか。」
寧ろ意図的にやったとしか思えない悪びれた笑顔で彼は僕に気持ちの無い謝罪をする。
でも具合は最悪だけどお陰で大分意識がクリアになったみたい。
少し冷静を取り戻すと彼が憎くて堪らなくなってきつく睨み付けた。
「まだ反抗するなんて大した奴だな。流石コンポーザーさん。」
すると今度はお腹を膝で思い切り蹴られて再び仰向けにさせられた。
「うぅ…んっ…」
丁度みぞおちに当たったみたいで一時的に呼吸困難に陥った。
ああ、また反発して僕は学習能力が無いな、と自暴自棄に陥っていると僕の中を犯す玩具を引き抜かれ代わりに彼の猛ったペニスが無理矢理入ってきた。
こんな呼吸すらまともに出来ない時に容赦なく中を揺さぶられて本当に生死を彷徨っていると、
厄介な事にまた快楽に襲われてますます苦しくなった。
「んっ!…ふっ…」
頭を振ってやめて、という意思を伝えてもより彼を煽るだけになってしまったみたいで僕のペニスまで扱かれる。
彼のものはさっきの玩具とは比べ物にならないほど大きくて熱くて乱暴に僕の中を犯していった。
その激しい振動でいつの間にか口の布が外れたらしく酸素が体内に取り込まれて幾分呼吸が楽になった。
「ふぁっ…もうっいや、…やめてよっ…はねこまさんっ…たすけてっ!」
うわ言の様に此処には居ない本来の良く知っている彼の名を呼んだ。
唯一の希望、もう彼が早く戻ってきてくれる事しか救われる望みは無い。
「ははっ誰を呼んでいるんだぁ?俺なら此処にいるだろ?俺は俺、だぜ?ヨシュア…」
一瞬彼が穏やかな顔を見せる。
ああこの顔だ、僕のよく知っている羽狛さん。
ずっと一緒にいてくれていつも僕を助けてくれて。
「はねこま…さんっ…よかった…」


やっと助けに来てくれたんだね。

待ってたよ…












しかし僕の拷問が一向に解かれないのは何故だろう



















END








ついにやらかした裏の裏一発目!!
大分バイオレンスなので流石にこっちに置きました。
しかし羽狛さんは鬼畜が似合わないなぁと悟ってしまった!!!
でも嫌がるヨシュア最高!!!
生意気な子が拷問されるほど萌えるものは無い!!
完璧自己満作品ですが同士、求む!!(笑